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Webコミックサービス「comico」で連載中の読むとストライクがとれる!?
本格ボウリングファンタジー『ジャストポケット!』
作品を手がけるのは、覆面漫画家のすねやかずみさんです。

漫画家として20年以上のご経験があり、専門学校の講師として後進の育成や、
漫画家の活動をバックアップするなど、たくさんの顔を持つすねやさん。
前編では、WEB漫画にチャレンジしようと思った理由やWEB漫画の特徴、
作品への思いなどをお届けしました。

後編では、漫画家以外の活動や漫画の原点、そして覆面の謎などについてもお聞きしました。

→前編はこちらから
「漫画を通してマイナーだけど魅力あるものに光を当てたい」 
― comico作家さんインタビュー すねやかずみさん 前編―
http://renewalblog.hangame.co.jp/archives/37304992.html

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●紙芝居の歴史を継承したい

―――漫画家と専門学校の講師以外には、今、どんなことをされていますか?

すねやさん: 私が取締役を務める株式会社漫画家学会で様々な活動に携わっています。
漫画家学会は、漫画家の活動をバックアップすることを目的とした会社で、
現在は教育機関や商業施設をまわっておもに紙芝居をしたり、
トキワ荘跡地にあるNPO法人 日本漫画・アニメトキワ荘フォーラムと一緒に
漫画やアニメを世界に発信していく活動を行なっています。

今、紙芝居をしているというと「なぜ」と思われる方もいるかもしれませんが、
それは漫画の原点が紙芝居だからなんです。
もともと絵巻物や北斎漫画があり、絵巻物が紙芝居に変化し、
紙芝居が劇画に発展してページ漫画になっていきました。
あの水木しげる先生も紙芝居を描いていました。
だから、紙芝居を行なうことは漫画の原点に帰ることでもあるんですよ。


―――漫画の原点は、紙芝居なんですか! それは、まったく知らなかったです。

すねやさん: そうなんです。だから、漫画家学会を立ち上げるにあたっては、
京都国際マンガミュージアムで紙芝居を毎日口演されていた
紙芝居師の「やっさん」という方にも顧問に入っていただきました。
京都には、私が過去に非常勤講師で務めていたマンガ学部のある京都精華大学もあります。
京都は外国人がたくさん来る観光地なので、漫画のコンテンツがあると外国人の滞在スポットにも
なりやすいという理由で漫画に力をいれている側面もあるようです。
また、紙芝居は昔は免許制で免許がないとできなかったのですが、
関西はその免許が最後まで(昭和57年)残っていた地域でもあります。

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 ▲すねやさんが講師を務める総合学園ヒューマンアカデミー東京校の一室


―――ということは、日本における紙芝居発祥の地は関西なんですか?

すねやさん: いいえ、違います。
発祥の地は、私たち漫画家学会が紙芝居道場をおく荒川区東尾久と言われています。
これはまったくの偶然なのですが、たまたま安い事務所物件を探していたらここだったんですよ。
「これは呼ばれたな」と思いましたね。
昭和初期の荒川区は、もの作りの場所で紙芝居制作工場も多数あり、ここに絵を描ける人が集まってきました。
昔は、コピー機もなく、印刷もとても高価なので、紙芝居はすべて手書きのオリジナルでした。
だから、全部1点ものなんです。馬糞紙という厚い紙に絵を描き、雨の日でもにじまないように
その上にニスを塗り、作り上げたものをセットにして、絵元(今でいう版元)が紙芝居師に販売します。
紙芝居師はこれを購入して、街中で紙芝居を行なっていました。
『黄金バット』の加太こうじ先生、『カムイ伝』の白土三平先生も、ここで紙芝居を描いていました。


―――そんな歴史ある紙芝居が、現在ではどんどん姿を
消していっているのは残念なことですね。

すねやさん: そうですね。だから私たちは、日本の伝統文化でもある
街頭紙芝居の歴史を継承していくために現在活動しています。
紙芝居師は、いちばん多いときは全国で5万人近くいたらしいのですが、
今では非常に少なくなってしまいました。
私ども漫画家学会では、現在、紙芝居師は約30人登録されており、うち2人は正社員です。
正社員の紙芝居師は、オーディションで決めたのですが、約400名の応募があり、
芸人やアナウンサー、プロレスラーなど様々なパフォーマーが集まってきてくださいました。
紙芝居師の仕事だけで食べていけるようないわゆる「業界」をつくっていきたいと思っています。
そうすれば漫画家に「紙芝居を描く」という仕事がひとつ増えることになります。
先ほど「漫画を通して、あまり知られていないけど、すばらしいものに光を当てたい」というお話をしましたが、
これは漫画だけに限らず、自分自身の活動テーマでもあるんです。
学校で漫画家志望の学生に指導をしていくのも、「まだ世の中に出ていない才能に光を与る」という点で
私の中では作家としての活動の延長だと思っています。


―――今は、どんな紙芝居を行なっているのですか?

すねやさん: ただ紙芝居をするだけでは注目していただくことは難しいので、
新しいイメージを打ち出すようにもしています。
声優さんによるアフレコ形式の紙芝居や3D紙芝居、
今年は世界初のプロジェクションッピング紙芝居なども企画し、
つい最近も、お台場デックス東京ビーチ「台場一丁目商店街」で行ないました。

―――紙芝居とプロジェクションマッピングのコラボは斬新ですね。
ところで、紙芝居とWEB漫画に共通していることはありますか?

すねやさん: 私は、縦スクロールで読むWEB漫画は、紙芝居にも似ていると思っています。
例えば画をスライドして動かすところ。
WEB漫画は紙芝居とは違い見る人が自分で画を動かしますが、
その「自分のペースで見ることが出来る」という部分が「漫画」であるという定義とも言えます。
フルカラーなのも共通しています。
紙芝居から漫画になったという話を先ほどしましたが、紙芝居はカラーだったんですよ。
紙の漫画が白黒中心になったのは印刷の都合なんですね。カラー印刷が高いから。
カラー印刷がすごく安かったら、全ての漫画がカラーだった可能性もあるんです。
今はデジタル配信の時代になって、カラーでもコストがかからなくなってきました。
現実の世界はカラーなので、白黒表現のほうがむしろ特殊なわけです。
もちろんモノクロの良さもたくさんあり紙の漫画の進化では大きな要素の一つになっていますが、
あえてこれからデジタルで白黒のマンガ表現をする必要はないんです。


―――紙の漫画と紙芝居、そしてWEB漫画との関係はとても興味深いですね。
ところで、すねやさんは、今後、WEB漫画が発展していくには、
どんなことが必要だと考えていますか?

すねやさん: WEB漫画が発展するというテーマであれば、まだまだ根強く残っている
紙ベースの考え方から抜け出して、comicoのようにデジタルで完結できる流れを作ることですね。
無料でデジタル作品を提供して、ヒット作をコミックにして回収するというビジネスモデルもありますが、
それだとヒット作がでるうちは良いのですが、出なくなると続けていけなくなってしまいます。
ヒットは面白さを追求した「結果」であって「目的」にしてしまうと
本来の漫画の面白さや自由さを失う危険性があります。
紙の漫画も元々出版のシステム上継続して出版しつづければヒット作が出なくても
回る仕組みになっている所がベースにあり、継続出版せざるを得ない背景があった事が
漫画を量産させる原動力になっていた部分もあったのです。
同じようにWEB漫画が発展するためには、ヒット作の有無に関わらずに
成立するプラットフォームで継続配信することが大切です。
それには紙に依存しないデジタルならではの様々なコンテンツ活用がカギになると思います。
その意味で印刷の呪縛から解放されているcomicoは、すごい可能性を秘めていると私は感じています。
comicoが成功したら、10年後、20年後に
「comicoが、日本の漫画を変えた。あれがデジタルマンガルネッサンスだった」
といわれるようになるのではないかと思っています。

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▲すねやさんがWEB漫画を描くときに使っているwacomのタブレットペン


―――ここまでお話を伺ってきまして、作品を描く時間がないくらい
お忙しいのではないかと思いましたが、いつ描いていらっしゃるのですか?

すねやさん: 作品は、土日と平日の夜に描いています。
今は、月~木の4日間をヒューマンアカデミーの常勤講師として学校勤務。
金曜日は、漫画家学会の事務所で会議や事務作業などを行ない、
土日は、漫画家学会のイベントがあるため必要に応じて補助を行なっています。
最近は、comicoの連載に注力しているので、現場には行けないことも多くなってきましたが……
今はまだ過去に描いたものをオーサリングしているので作業量はそこまで多くはありませんが、
それでも徹夜になってしまうことも少なくありません。
今後は、描き下ろしになるので、アシスタントを入れようと考えています。


―――紙の漫画では、アシスタントがいることは一般的ですが、
WEB漫画では、アシスタントがいるという方はまだ少ないですよね。

すねやさん: そうですね。デジタル作業は、人に頼むのに向いてない部分もあるので
1人ですべてを行なっている人も多いようです。
また、連載経験がない人からは、アシスタントにどう仕事を頼んだら良いのか
わからないという声もよく聞きます。
アシスタントを雇うということは、アシスタントがする仕事を作らないとならない。
つまり、自分の作品の作り方を変えないといけないのです。
この部分はアシスタントにまわすから、ここを先にやってのように……
また、アシスタントがわかるように、キャラクター表や細かい色見本など、
これまでは自分の頭の中にあってアウトプットをする必要がなかった資料も必要になってきます。
1人でやっていた人がアシスタントにお願いすると、一時的には逆に仕事が増えてしまうので、
それなら自分があと1日頑張ればなんとかなると思ってしまうんですよね。

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 ▲ジャストポケット!


―――WEB漫画が成熟すると、アシスタントに対する考え方も
変わってくるのかもしれませんね。
それでは最後になりますが、その覆面の意味を教えていただけますか?

すねやさん: メキシコにスペル・アストロという覆面レスラーがいまして、このマスクは、
ご本人から譲っていただいたものです。
サイズも私にピッタリで気に入ったのでそれ以来、このマスクをかぶって覆面漫画家になっています。
メキシコでプロレスは、日本の相撲のようなもので、プロレスラーは国民の尊敬の対象なんですよ。

今では、メキシコに何度も行くくらいプロレスが大好きなのですが、私がプロレスを好きになったきっかけは、
島本和彦先生の『燃える!!女子プロレス』です。
今日、自分自身のテーマは、「あまり知られていないものに光を当てること」だとお話しましたが、
私も島本先生の漫画をきっかけに女子プロレスと出会って夢中になりメキシコまで行くようになりました。
あっ、覆面漫画家ですが学校では覆面ティーチャーではないですよ(笑)

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▲プロレスが好きになったすねやさんは、女子プロを舞台とした作品『ファイト!真琴』も執筆。
そこには、謎の覆面漫画家のキャッチコピーが!(クリックすると大きくなります。)


【 インタビューを終えて 】
インタビューは、すねやさんが勤めるヒューマンアカデミー東京校にお邪魔してを行ないました。
WEB漫画の可能性、漫画と紙芝居の関係やその歴史など知らないことをたくさん教えていただき、
本当にありがとうございました。
すねやさんは、漫画に対してとても熱い方ですが優しい方でもあり、
教室の撮影を行っていたら、ちょうど隣の部屋にいた学生さんと気さくにお話される様子を拝見して、
学生時代に人気の高かった先生は、すねやさんのような先生だったことを思い出し
懐かしい気持ちになりました。

●作品紹介
ジャストポケット!(連載中:毎週水曜日更新)
読むとストライクがとれる!
本格ボウリングファンタジー!
http://www.comico.jp/articleList.nhn?titleNo=9&vm=top_tls
006
●作家プロフィール
すねやかずみ
東京都生まれ。漫画家。
高校2年のときに『週刊少年チャンピオン』新人賞でデビュー。
前川たけし先生のアシスタントを務めたあと独立し、
『週刊少年マガジン』で再デビューを飾る。
現在は、総合学園ヒューマンアカデミー東京校にて常勤講師として
後進の育成するかたわら、株式会社漫画家学会の取締役として
漫画家の活動をバックアップするなど、日本の漫画界に大きく貢献。
007
漫画家すねやかずみ Facebookページ
https://www.facebook.com/manga.SuneyaKazumi
株式会社漫画家学会
http://www.mangaka-gakkai.com/
総合学園ヒューマンアカデミー
http://ha.athuman.com/

Webコミックサービス「comico」で連載中の読むとストライクがとれる!?
本格ボウリングファンタジー『ジャストポケット!』
作品を手がけるのは、覆面漫画家のすねやかずみさんです。
                   
漫画家として20年以上のご経験があり、専門校の講師として後進の育成や、
漫画家の活動をバックアップするなど、たくさんの顔を持つすねやさん。
今なぜWEB漫画にチャレンジしようと思ったのか、WEB漫画の可能性、作品への思い、
そして、漫画家以外の活動についてもじっくりと伺いました。
今回は、前編後編の2回に分けてお届けします。

001
 ●WEB漫画は、新しいチャレンジができる場所

―――覆面がとても気になりますが、まず、漫画家として
デビューされたきっかけを教えてください。

すねやさん: 高校2年生のときに『週刊少年チャンピオン』で新人賞をいただきデビューしました。
その後は大学に進学し、所属していた漫画研究会の先輩でもある『鉄拳チンミ』の
前川たけし先生のところに転がり込み、卒業後、3年間アシスタントをやらせていただきました。
独立後、『週刊少年マガジン』に作品を持ち込み、再デビューしました。


―――どんな漫画を描いていたのですか?

すねやさん: 私はもともと赤塚不二夫先生の漫画に憧れ、ギャグ漫画志望だったので
雑誌ではギャグ漫画を連載させていただきました。
しかしながら、あまり人気がとれずに苦戦していました。
そんなとき、夏に企画物でホラー雑誌を出すことになり、
担当編集者から「描けるよね?」といわれたので「描けます!」と答えました。
本当は、怖いのはあまり得意ではないんですけどね(笑)。
その雑誌が発売されると、すでにホラー漫画を描いている作家さんが何人も参加されていたにもかかわらず、
私の作品が読者アンケートで上位にランキングされました。
当時の雑誌のシステムは明確で、上位に入ると即連載が決まります。
ここから私のホラー漫画家としての人生が始まり、4~5年連載をもたせていただきました。
終了後は、女子プロレスを舞台としたコメディ漫画を約1年連載させていただきました。


―――漫画家として20年以上ものご経験があるすねやさんが、
どうしてcomicoに参加しようと思われたのですか?

すねやさん: comicoがオープンするにあたって、私が勤めている
総合学園ヒューマンアカデミー東京校にcomicoの運営会社の方が作品の募集をかけてくださいました。
学生だけでなく講師の応募も可能だったため、学生や卒業生はもちろん、
私も含めて全国11校のヒューマンアカデミーで働いている常勤・非常勤講師にも声をかけ、
たくさんの学生やスタッフがオーディションに参加しました。
私が、今comicoで連載している『ジャストポケット!』という作品は、
かつて無料コミック雑誌『コミック・ガンボ』で連載していた作品なのですが、
私が連載を始めて1年も経たずに廃刊となってしまいました。
5年間は連載できるだけのネタをもっていたので、まだまだ描き足りないという思いがずっとありました。
いずれどこかで『ジャストポケット!』をもう一度世の中にだすチャンスをうかがっていたところ、
今回、comicoのお話を聞き、「縦長のWEB漫画という新しいスタイルでよみがえらせたい」と思い、
応募させていただきました。

002
▲『コミック・ガンボ』で連載していた『ジャストポケット!』の幻のコミック版


―――漫画家としてたくさんの作品を世に送り出してこられましたが、
WEB漫画の登場をどう捉えていますか?

すねやさん: 電子書籍やデジタル漫画が登場してからもうだいぶ経ちますが、
しばらくは紙の漫画がそのままスキャンされて読むスタイルが続いていました。
これには、私はずっと違和感を覚えていました。
それは、本来紙で読むものを単にパソコンで読む形に置き換えただけだからです。
コマのスクロールやページをめくる感覚は、ビューワーで工夫されていますが、
全部紙の漫画に手を加えているにすぎないんですね。
だから、どこかでWEBにあわせた漫画の作り方が登場するのではないか、
そんな改革的な何かが起こるだろうと思っていました。

漫画の歴史は50年以上ありますが、手塚治虫先生がコマを割った漫画で
映画のような演出で漫画を描いて以来、その後の漫画家たちはそのスタイルを前提に漫画を作っています。
成熟したやり方ではありますが、WEB漫画という新しい形式では読みづらさもあります。
効果的な演出を施すには、違うやり方が必要となってきます。

comicoが、カラーで縦にスクロールして読む新しい形式の漫画だというお話を聞き、とてもおもしろく、
また、新しいチャレンジができる場所だと思いました。
これは、私に限らず、これから漫画を描いていく人にとって、今までの漫画とはまた違う、
新しい形のコンテンツを作っていくチャンスではないかと感じました。

003
▲すねやさんがこれまでに発表された漫画の一部。


―――紙の漫画をそのままスキャンしたWEB漫画と
comicoのようなWEB漫画との違いは、どんなところでしょうか?

すねやさん: 違いはたくさんありますが、いちばんの特徴は縦スクロールですね。
スマートフォンで拡大や縮小をしなくても、片手で読むことができることです。
今までの漫画はざっくり言えば1ページごとの横スクロール形式を両手で読むものともいえます。
なので紙の漫画をそのままスキャンしたWEB漫画は、タブレットくらいの大きさがないと読みにくく。
また、漫画雑誌は、紙を綴じているからこそ見開きができ、
見開きがあるからこそ小さなコマを対比することで、実際の大きさ以上に感じることができます。
しかし、タブレットやスマートフォンは常に全体が把握出来るサイズで固定されているので、
見開きの画を表示すると紙で見るより小さくなってしまいます。
つまり、制作に必要な方法論も今までと違うんですね。
見方を逆にすると、WEBで読むための漫画の制作なのに、最終的に紙で印刷することを前提に考えてしまうと、
どんどん制約ばかりが増え、作家としては窮屈で描きづらくなり、読者としては読みづらいものになるということです。
ところが、comicoはそこを割り切っている。印刷することは主眼とせず、ただ読みやすければいいと。
読みやすさは漫画の基本なので、これは非常に良いことだと思っています。
みんな忘れていますが、昔は漫画をはじめて読む時、コマ割りのせいで読む順番が分からないという人が多くいました。
つまり、comicoは今まで漫画を読んでこなかった人やこれから漫画にふれるという
日本や海外の漫画初心者読者にもやさしい作りだと言えます。
また、現在のコマ漫画は4コマ漫画を基本にして進化していった部分もありますが、4コマ漫画は縦スクロールです。
つまり、印刷からデジタル配信に変わることで、漫画の進化過程としても4コマ漫画までさかのぼって、
今まさに漫画の別の進化系統が、これから再度発展していくということです。
印刷を主眼としたページ漫画の技術進化はすでに成熟しきっているので
そのスタイルのままのWEB漫画では行くことの出来ない未来に
comico形式の漫画は進化できる可能性があります。

004
▲すねやさん週刊少年マガジンでのデビュー作「快獣!? グリトン」の貴重な生原稿


●マイナーでも魅力あるものに光を当てたい

―――『ジャストポケット!』は、ボウリング漫画ですが、
ボウリングをテーマにした作品を描こうと思ったきっかけを教えてください。

すねやさん: 『ジャストポケット!』を描こうと思ったきっかけは、
『週刊少年マガジン』で再デビューした当時までさかのぼります。
先ほど、ホラー漫画を描くようになった経緯をお話しましたが、
当時の私は、ホラー漫画を描いたことは一度もなかったので「勉強しなくては」と思い、
レンタルビデオ屋に行き、ホラーコーナーの棚の端から端までを全部借り、すべて見て研究しました。
そのときに考えた漫画がボウリング場を舞台としていたためボウリングについても調べたところ、
奥の深いスポーツであるということを知り、すっかり魅せられてしまいました。
このとき、いつかはボウリング漫画を描きたいと思いましたが、当時は、目の前のホラー漫画を描くことに必死でした。

005
▲ジャストポケット!

―――ボウリングのどんなところに惹かれていますか?

すねやさん: 老若男女が対等に対戦できるところです。
こういったスポーツは、なかなかなく、そこがボウリングをマンガとして表現する時の面白さの1つだと思っています。
だから、作品では、主人公  猿投直の対戦相手は、体格の良い男性、ギャル、子どもなど
さまざまなタイプを登場させています。
作品では、ボウリングの上級者が参考になるようなオイルの状態や投げ方など
少し専門的なことも描いていますが、初心者の方も楽しめる作品になることも忘れないよう努めています。


―――ボウリングをあまりしたことがないという方からも、
作品を読むとボウリングに行きたくなるという声をいただいていますよ。

すねやさん: ありがとうございます。
世の中には、知られているようで実は本当の深さが知られていなかったり、
元々あまり知られていなくても魅力的なもの、そのような今あまり光が当たっていないところでも
頑張っている人はたくさんいます。
私はそういうものを取り上げていきたいと思っています。
漫画家として、自分がそれを描くことで、たくさんの人に読んでもらい興味をもっていただき、
さらにそれを楽しんでいただけたらこんなうれしいことはありません。
ボウリングは実は競技人口が一番多く過去に一大ブームもあった魅力的なスポーツですが
『ジャストポケット!』は、ボウリングのおもしろさをもっと深く伝える事を1つのテーマとしています。
作品を読んだ1人でも多くの方にボウリングを楽しんでいただきたい。
そう思いながらいつも描いています。


後編に続きます。

すねやさんの漫画家以外の活動や漫画の原点である、とあるものと漫画の関係やその歴史、
そして、覆面漫画家の理由とは……?

更新は、4/3(木)を予定。
お楽しみに!


●作品紹介
ジャストポケット!(連載中:毎週水曜日更新)
読むとストライクがとれる!
本格ボウリングファンタジー!
http://www.comico.jp/articleList.nhn?titleNo=9&vm=top_tls
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●作家プロフィール
すねやかずみ
東京都生まれ。漫画家。
高校2年のときに『週刊少年チャンピオン』新人賞でデビュー。
前川たけし先生のアシスタントを務めたあと独立し、
『週刊少年マガジン』で再デビューを飾る。
現在は、総合学園ヒューマンアカデミー東京校にて常勤講師として
後進の育成するかたわら、株式会社漫画家学会の取締役として
漫画家の活動をバックアップするなど、日本の漫画界に大きく貢献。
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漫画家すねやかずみ Facebookページ
https://www.facebook.com/manga.SuneyaKazumi
株式会社漫画家学会
http://www.mangaka-gakkai.com/
総合学園ヒューマンアカデミー
http://ha.athuman.com/
 


Webコミックサービス「comico」では、3月15日(土)に「第1回作品投稿コンテスト」の授賞式を開催しました。
応募総数379作品のなかから、佳作4作品、特別賞5作品、奨励賞6作品が決定しました。
入賞されたみなさん、おめでとうございます! 

◆comico 第1回作品投稿コンテスト 結果発表
http://www.comico.jp/event/2014/0217_contest/index.nhn

当コンテストは、漫画を描くことが好きという方々の発表の場として、
また、新たな才能ある作家の発掘を目的に実施しました。今回は、授賞式の模様をレポートします。

001
会場は、渋谷ヒカリエ27階にあるNHN PlayArtの社内カフェ。
いつもは、私たちのリラックススペースであるカフェも、今日は厳かな雰囲気に……
002
プレゼンターは、数々の人気アニメにご出演されている声優の小林ゆうさんと
アニメへのご出演はもちろん、ゲーム、吹き替え、ラジオ、舞台などジャンルを問わず
ご活躍されている声優の金田朋子さん。
お2人が登場すると、会場は大きな拍手に包まれました!

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最初にコンテストの総応募数379作品の中から見事1次審査を通過した30作品を発表しました。
なお、今回は力作揃いで、3DCGを2Dに変換したり、作品に写真を取り込むなど
興味深い表現技法も多数見受けられました。
そこで急遽、奨励賞が設けられ、受賞されたみなさんには、賞状と盾、そして賞金10万円が贈られました。
おめでとうございます!

【奨励賞6作品】
永遠の十代 作家:荒井海鑑 / GOBLINS 作家:マリモネコ
妖精勇者 作家:kika / ダストシューター 作家:リン・コウキ
TEQUILA - テキーラ作家:大和武士 / トウカノ灯 作家:一条むう
004
続いて特別賞の5作品を発表! 
受賞されたみなさんには、賞状と盾、賞金30万円に加え、comicoの連載権の目録が贈られました。
おめでとうございます。

【特別賞5作品】
狐と幼女の365日 作家:ナナシ / パラれーる 作家:樹月敏郎
傷だらけの悪魔 作家:澄川ボルボックス / 育児系男子~イクメン~ 作家:月見狗
フニクラ☆フニフニ 作家:白金らんぷ 

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受賞された方に表彰状を贈呈する小林さん。
時には「comicoバージョンで」と、声優らしくキャラクターになりきって迫力満点に読み上げてくださいました。
もちろん会場が、大いに沸いたことは言うまでもありません!

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佳作の発表へと続きます。佳作を獲得されたみなさんには、
賞状と盾、賞金50万円とcomicoの連載権の目録が贈呈されます。
おめでとうございます!

【佳作4作品】
びびぱら 作家:naa / 真夏日 作家:志摩
二分遅れ 作家:西造 / R!P・G 作家:てっちゃん 
007
受賞者にインタビューをする金田さん。
はちゃめちゃなトークで会場を爆笑の渦に巻き込みます!

008
このあといよいよ大賞が発表される予定でしたが、今回は、該当者なしという結果となりました。
この理由をcomico事業部の渡辺真理は、スマートコミックならではの表現技法や構成、見せ方といった部分で
満場一致で大賞に推す作品がなかったため、今回は該当者なしとなった。
しかしながら、画力やストーリー構成、技術といった作品全般のレベルは非常に高かったため、
一時通過枠を急遽増やし奨励賞を追加したことを語りました。

009
表彰式のあとは、本日のスペシャルステージ! 
ゲスト声優2人と本日のMC はりけ~んずの前田登さんの3人でトークショーが行なわれました。

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コミックはあまり読まないという金田さん。紙の漫画は、コマ割りを追っていくと読む順番が
わからなくなってしまうこともあって苦手なんだとか。
でも、お2人とも出演する作品は、しっかりと読んでいるそうですよ。

また、小林さんは、今回のお話を聞いたとき、comicoという役をいただいたのだと勘違いしたことを告白。
どんな子なんだろうと考えながら「comicoよ」「comicoだぞ」など、少しだけ役作りをしていたことを明かしました。

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さらに、お2人には、4月からニッポン放送のオールナイトニッポンで流れる
comicoのラジオCMにもご出演いただいており、ここで特別に先行公開いたしました。
私も初めて聞きましたが、春らしい明るく賑やかなCMで、1度聞いたら忘れられなさそう! 
4月よりオンエアされますので、みなさんぜひチェックしてくださいね!

そして、最後に小林さんがなぜか、「comico万歳!」で締めましょうとご提案され、
会場に集まってくださった方全員で「万歳!」を行いました。
3人の軽快なトークにイベントは、終始大盛り上がり! 笑いの絶えない1時間となりました。

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comicoでは、昨年10月にサービスを開始し、現在では公式作品70作品、
チャレンジ作品800作品以上を公開しています。
子どもの頃、お気に入りの漫画があったという方でしたら、どなたでも楽しんでいただけるはずです! 
100万ダウンロードを突破した毎日新作漫画が読み放題のcomicoをぜひチェックしてくださいね。

●毎日新作スマートコミック「comico」
http://www.comico.jp/