ハンゲームの東京オフィスは現在は虎ノ門ですが、以前は山の手線の大崎駅からすぐのところにあるThink Park Towerにありました。駅から近いのに緑が多く仕事をするのにとても良い場所でした。

その大崎のご当地キャラクターといえば、大崎一番太郎(愛称:イッちゃん)! かわいい顔やその仕草には似つかない炎上上等なキャラクター、CVを「名探偵コナン」の工藤新一や「ワンピース」のウソップ役などでおなじみの声優 山口勝平さんが担当していること、著作権を放棄していることなどでも話題となっています。

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▲大崎西口商店会(東京都品川区)ご当地キャラクター 大崎一番太郎

私たちが大崎にいた頃には遊びに来てくれたこともあるのですが、今回、虎ノ門ヒルズにお越しいただき、5年ぶりの再会を果たすことができました!

そこで、一番太郎とその生みの親である犬山秋彦さんに誕生のきっかけから著作権を放棄した理由、ハンゲームに遊びに来てくださった当時のエピソードなどについてインタビューしました。

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▲大崎一番太郎(右)と一番太郎の生みの親 犬山秋彦さん(左)

●最近の悩みは、自宅警備がおろそかになっていること

―――まず、自己紹介をお願いします。

一番太郎: 大崎西口商店会の大崎一番太郎だよ、ウェーーーイ! 体の色は山の手線の緑、お腹のマークは山の手線の大崎駅を表しているよ。ベレー帽をかぶっているのは、大崎は美術館や学校が多いから。職業は、自宅警備員。家では、Twitterとゲームばかりしているね。

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▲虎ノ門ヒルズ・オーバル広場でポーズを決める一番太郎。山の手線カラーである緑色の体は、芝生にも負けないくらい鮮やか。


―――どんなゲームが好きですか?

一番太郎: いつも家庭用ゲームやポータブルゲームなどをプレイしているんだ。スマホゲームは、今流行っているけど苦手だね。僕の指では反応しないから……以前は、ハンゲームさんのプチハンゲームも好きでよくプレイしていたよ。最近は、少し忙しくなってしまいあまり遊べなくなってしまったんだけど……

犬山: イベントに参加することが多くなったため、最近はゲームをする時間が減り、自宅警備がおろそかになっていることが悩みのようです。


―――ハンゲームでも遊んでくださってありがとうございます! ゲームが好きとのことですが、腕前はいかがですか?

一番太郎: ……

犬山: 好きだけど下手ですね。昔、ご当地キャラの忘年会でゲーム大会をしましたが、いちばん弱かったです。ふなっしーにも負けました。

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▲恥かしそうにうつむく一番太郎。


―――キュートな見た目とは裏腹の炎上上等なキャラクター。ギャップがすごいですね。

一番太郎: いつからこうなったのかなぁ? 最初のプロフィールは、「おとなしくてエコロジーにこだわりがある」だったよね。

犬山: Twitterでの自由な発言、イベントで着ぐるみが暴れ出したことなどから、いつのまにかこっちの方向にシフトしていました。


――いつから活動しているのですか?

犬山: 2006年からです。ハンゲームさんのオフィスがあったThink Park Towerの建設がきっかけとなって誕生しました。大崎駅西口にはもともと北改札しかなく、多くの人が商店街の前を通り駅に向かっていたのですが、Think Park Towerがオープンすることが決まると新たに南改札を設置することになりました。人の動線が2手に分かれてしまうため、「商店街に来る人が減ってしまう」「なんとかしなくては」と誕生したのが大崎一番太郎でした。


――当初は、Think Park Towerはライバルだったんですね!

犬山: そうなんですよ。結果的には、ビルが建つことでそこで働くサラリーマンの人たちがご飯を食べにきてくれるようになり、共存共栄みたいな形で仲良くやっていくことができたんですけどね。Think Park Towerにあったハンゲームさんのオフィスにも、一番太郎とお邪魔しましたね。


――当社にも遊びに来てくれましたね!

一番太郎: 当時、商店街に売っていた僕のグッズはまったく売れていなかったんだけど、ハンゲームさんにお邪魔した翌日には品切れになったんだ。社員のみなさんが、買ってくれたみたいだね。ありがとう!

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▲得意なポーズは「またのぞき」。そのまま前進することもできるが、本当に前進すると少し怖い。


●エイプリルフール前日についた嘘が本当に! 声優の山口勝平さんがCVを担当

――大崎一番太郎のCVは、声優の山口勝平さんが担当されています。ご当地キャラのCVを声優さんが担当されているのは珍しいですね。

一番太郎: エイプリルフールに先駆け、その前日に僕がTwitterで大きな嘘をついたんだ。それをたまたま勝平さんが見てくれていて、「緑のキャラクターが変なことを言っているな」と思ったのか声をかけてくれたんだ。


――きっかけは、嘘だったんですか!

犬山: Twitterでのイベントへの出演依頼に対して、一番太郎が冗談で「山口勝平さんのギャラがでるなら」と返したのをたまたま勝平さんが見ていて、「僕でよければ声をやろうか?」と返答してくださいました。以前より勝平さんが大崎駅を利用していることは知っていたので、いつか一緒に何かできたらと思っていましたが、まさか向こうから声を掛けてくださるとは、夢にも思っていなかったです。その後は、CVだけではなく、ニコ生やイベントなど様々なところで、ボランティアでお手伝いをしていただき、いつも感謝しています。


――勝平さんが歌う一番太郎のテーマソング「炎上ボンバー」は、犬山さんが詩を書かれているんですよね。どんな思いを込めて作られましたか?

犬山: これまでにも何曲か歌詞を書かせてもらっているのですが、常に紅白を目指しています。だから、1番はJポップ風で一番太郎を知らない人が聴いたら勘違いするくらいカッコイイ歌詞にして、2番からキャラクター性を出すようにしています。「炎上ボンバー」では、勝平さんの良さを凝縮した作品にしたくて、歌・ラップ・セリフの雰囲気をそれぞれ変えて、勝平さんがもっている声すべてを使わせていただきました。

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▲失言を気にしてか? 時にはハッと口を押さえる場面も。


●たくさんの人に愛してもらえるよう著作権を放棄!

――大崎一番太郎といえば、著作権を放棄していることでも話題となりましたね。

犬山: ご当地キャラクターでは「ふなっしー」のようになることに憧れがありましたが、一番太郎のキャラクターであそこまで行くのは難しいだろうという諦めもありました。それでも近づくにはどうすれば良いかを考えたとき、著作権を放棄すればいろんな人たちを巻き込み仲間にして、人気を高めることができるのではないかと思い、いてもたってもいられなくなってしまい著作権を放棄しました。「くまモン」や「ひこにゃん」は著作権の放棄はしていませんが、ロイヤリティーフリー(県や地方のPRにつながると認められた場合に限り使用料が無料)とすることで知名度を上げていきましたよね。これらも参考にしました。

一番太郎のイラストは、自由にお使いいただくことができます。また、グッズなどお作りいただき販売することもできます。ぜひハンゲームさんのゲームにも使ってください。一番太郎のゲームではなくても、敵キャラにこっそりと登場させるだけでも大歓迎です。


――敵キャラもOKなんですね! 著作権フリーということは、みなさんが知らないところで使われているということもありそうですね。

犬山: はい。自分達が把握していないものも多く、ファンの方から「○○の道の駅にイッちゃんいたよ」と教えてもらうこともありますよ。ポスターや張り紙などに使ってくれているみたいですね。

一番太郎: ポストに入っていたチラシを捨てようとしたら、僕のイラストがでっかく描かれていたこともあったね。


――意外な出会いがありますね。ところで、ゲーム以外ではどんなことが好きですか?

一番太郎: 絵を描くことが好きだね。今年の春、都内のギャラリーで行われたご当地キャラクターの展覧会にも出展したよ。

犬山: そこで手書きイラストの販売も行いましたが、一番太郎が描いた絵はすべて売れました。僕の版画は売れ残りましたが……「そのうち個展をやりたいね」と2人で話しています。

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▲特技を披露する一番太郎。

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▲一番太郎の兄弟(スパンキーパイセン・戸越銀次郎・ノン子)と嫁で高知県須崎市のご当地キャラクター「しんじょう君」を描いてくれた。


――今日は、ありがとうございました。最後に読者のみなさんにメッセージをお願いします。

一番太郎: 著作権を放棄しているので、僕のイラストはどんどん自由に使ってね。そして、どんどん稼いで大富豪が現れたら、その人に養ってもらうんだ! 不労所得で楽しい余生を過ごしたいな!

犬山: 大崎一番太郎を使って秒速1億円稼げるような人が現れるのを楽しみにしてます。そうしたら僕も執事として雇ってもらおうかなと……。みなさん今後とも大崎一番太郎をよろしくお願いします。

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【インタビューを終えて】

5年ぶりの再会は大崎で働いていた頃を思い出し、懐かしい気持ちでいっぱいになりました。ハンゲームは今年の11月で15周年を迎えるので、最近では過去を振り返ることも多くなっているのですが、同じタイミングで会えてうれしかったです。

意外や人見知りなのか、インタビューでは恥かしそうに手で目を覆ってうつむき加減で頷くことが多かったイッちゃん(その表情がまたかわいいのですが)。反対に写真撮影では、水を得た魚のように得意なポーズをどんどん披露してくれました。思っていた以上に動作が機敏で、また体が柔らかくてびっくりしました!

CVを山口さんが担当されるようになったのは、嘘から生まれたとは驚きでしたが、日頃の真摯な活動とセンスの良い冗談は、一見難しいと思われることであっても可能にするのですね。ハンゲームにも、「ブニャ」というキャラクターがいますが、そのCVをどなたかにお願いできないかな。 あっ、センスの良い冗談を言わないと。「???」……無理だ。


【大崎一番太郎】
大崎駅西口商店会・マスコット。
体の色は山の手線の緑、お腹のマークは山の手線の大崎駅を表している。
CVは声優の山口勝平。
趣味はゲーム。特技はダンスと絵を描くこと。
大崎一番太郎公式Twitter
https://twitter.com/osaki_1bantaro
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